前回ブログでごちらっと言いましたが、
バリ行きが決定しました!
6月6日~13日まで行ってきます。
海と大自然からたくさんパワーをもらってきます。
現地から波情報もアップデートする予定です。
さて。
最近は、greenzリニューアルの準備に加えて、個人的に、いろいろ動きがあったのでご報告です。
まず、greenzでも 度々取り上げたことのある科学、ビジネス、アート、文化、環境などの分野で活躍する世界中のビジョナリーが集まって、自分たちのアイデアやイノベーション、チャレンジ、そして、夢やビジョンについて語り、共有し、より良い未来を築こうとするイベント、TED Conferenceが、お台場の科学未来館にてTEDX Tokyoとして開催されました!
TEDX Tokyo Co-Founders. Patrick Newell (left) and Todd Porter (Right). Photo Courtsey of TEDX Tokyo
TEDX TokyoファウンダーのToddとは、1年ぐらい前から
『いつか、TEDみたいなイベントを日本でもやりたいね』と話していたので、
今回greenzからは、YOSHと私がボランティアとして制作チームに加わり、イベントをお手伝いしてきました。
アメリカの本家TEDはというと、Invitation Only(招待制)且つ数十万円という高い参加費を払ってまで参加するイベントです。そう聞くと、お金持ち向けのイベントだと思われがちですが(まあ、それだけ払える人が行けるのでハイソサエティーな集まりには違いないですが)、TED Talk といわれるスピーチは、イベント終了後に全ての動画がクリエイティブコモンズで公開され、IDEAS WORTH SPREADINGのスローガンが示すとおり、アイディアを共有することがそもそもの目的とされているのが素晴らしい。
そのビジョンと哲学をさらに世界に広めるために開催されたTEDX Tokyo。日本も招待制でした。招待の対象は、
「先進的な考えを持つ企業経営者や起業家、科学者、建築家、デザイナー、慈善事業団体の経営者、思想家、映画監督、ジャーナリストなど、さまざまな分野で活躍する、イノベーティブな人200名」
とあって、実際に集まったのは、外資系企業のExpat(駐在員)中心に、外国人8割、日本人2割(計150人ぐらいだったかな)。ゲストリストを見る限りでは、ビッグカンパニーばかりでした。スピーチも、コミュニケーションもすべて英語。
かなりハイプロフィールな人たちが集まっているのに、
『スピーカーも、ゲストも、スタッフも、ここにいる全ての人間は、持続可能な未来をつくりだすために自らの才能や影響力をシェアするために、自発的、積極的にここに参加しているため、役職や所属、立場に関係なく、みなが平等』
との考えから、個人を特定できるような名札はなく、本当に参加者同士が気軽につながり、話しかけられる雰囲気があって、こういうとき、、日本の尊敬語にあたるかしこまった表現がない英語のフランクなコミュニケーションは便利だなーと思いますね。
日本のスピーカーも錚々たる顔ぶれで、高円宮妃殿下による上品かつ美しいクイーンズイングリッシュの開会のご挨拶にはじまり、ザ・リッツ・カールトン東京総支配人 Ricco DeBlank、ペチャクチャナイト創設者のAstrid Klein とMark Dytham、義足のファッションモデル兼アスリート Aimee Mullins、ロッククライミングの世界チャンピオン Yuji Hirayama、ゼロエミッション提唱者 Gunter Pauli 、触れる地球でおなじみの竹村真一さん、など。さまざま分野のゲストが横断的に、あるべき未来の姿を提示し、分刻みでスピーチを披露する。それに加えて、朝昼晩3食+途中のティーブレイク2回付き。かなりお腹いっぱいです。いまのところ、これほどの多様なゲストが一堂に会するカンファレンスは、日本ではまだないでしょうね。
休憩時間の様子. Photo Courtsey of Jason Hall
当日は、ライブキャスト(3600ページビュー!)、Twitterのフォロワー500人~、と会場外でもかなり盛り上がっていたようでした。事務所ににいたgreenzスタッフもライブキャストを見ていたとか。私は残念ながら会場を走り回っていたので、あまり落ち着いてスピーチを見られず・・・。でもそのうち今回のTED Talk もウェブ公開される予定なので、後でじっくり見ようと思っています。
当日の様子.Photo Courtsey of TEDX Tokyo
今回一緒にスタッフとして働いたメンバーの間にもかなりの一体感が生まれ、フィナーレではステージにあげてもらって観客席から拍手を頂いたのはうれしかったですね。
総勢50名弱の制作スタッフによって支えられたTEDX Tokyo.Photo Courtsey of TEDX Tokyo
10月中旬に台北で開催予定のTEDX Taipei チームもこの日のためにわざわざ来日して、イベントの作りこみ方、、オペレーションなどを勉強していました。前日にはgreenzのオフィスにも遊びにきてくれて、そちらの様子は、Open Micでご覧いただけます。
左からEric, Jason, Kevin. Big Question という会社を作ってgreenzと同じマインドの若きビジョナリーたち!
その他の写真は、コチラからもどうぞ。
TEDX Tokyoは、TEDのライセンスの元、企画・運営がなされていたのですが、カンファレンスでは、必ずTED Talkを何本か上映しないといけない、というルールがあるそうで、日本語字幕の入ったスピーチが数本紹介されました。
そのうち、私の好きな1本が、今年のTED Prizeを受賞したSylvia Earleのこのスピーチ。海洋学者、冒険家、作家、講師などの顔を持ち、”Living Legend” (生きた伝説)と呼ばれている彼女の「1つの願い」は、海洋保護地区のグローバルネットワーク形成による海洋環境の復元。スピーチの中で見せたGoogle Earth 5.0の新機能は、 海の中や海底の地形、世界各地の海中名所に関連した写真や動画を見ることができるようになっていて(これらのコンテンツは、世界中の80を超える組織や個人から提供を受けたもので、サーフライダーも提供しているそう)、視覚的に海の環境変化がわかり、目から鱗とはこのコト!!
Silvia Earleのスピーチで印象的だったのが、この言葉。
No Blue. No Green.
“グリーン”から“ブルー”へ。
今、環境問題に対する新しい考え方が生まれ始めているのだそう。
Blue Thinking.
“ブルーシンキング”を提唱したのは、イギリスのグローバルな広告会社Saatchi & Saatchi のワールドワイドクリエイティブディレクターBob Isherwood。彼は、“グリーン”の代わりに“ブルーイノベーション”という言葉を造った。2008年12月にマイアミで開催されたサステナブルブランドの国際会議で、彼は企業の環境に対する説明責任を“ブルー・オーシャン・オポチュニティ(=機会の青い海)”と言い換え、サスティナビリティを作り出すことを“イリジスタブル(=抗いようのないもの)”と言った。
今までの“グリーン”な考え方とは、地球や環境が危機的状況にあることが分かり、それに対処し救済するための具体的な行動だった。それに対して“ブルー ”な考え方は、地球や環境に対して感謝の気持ちがあれば、自ずとイリジスタブルに(=抗いようもなく)沸き上がってくる感情のようなものだ。
“グリーン”が、何かが足りないから、何かが多すぎるからという、事象や結果に対する“リアクション”だとしたら、“ブルー”は、常に何をしたいか、何が相手のためになるのかを考えた、自発的な“アクション”であり、もっと根本的な思想である。
それは、私の場合、声高に環境問題を訴えるより、感覚的に、身体的に、何を欲しているか、どうしたいか、そしてそれが社会や環境のためにどういう影響を与えるか、ということを考えること。自分の感性や感覚を信じて、頭でっかちになりがちな難しい問題も、なるべくシンプルに、素直に、考えて、チャーミングに解決していきたい。
そんな想いもあって、最近、気合いを入れて企画したサーフライダーの六ケ所村再処理工場本格稼働反対キャンペーン。
2007年8月に、車1台に8人とサーフボード7枚を乗せて青森県六ケ所村再処理工場を訪れてからはじまった、一連の反原発的運動。署名を集めたり、都内をデモ行進したり、集会を開いて議員に質問状を送ってみたり。普段、海ばっかり行っていて一見チャラそうに見える人たちが、真剣に考えて、たくさんたくさん参加してくれた。
銀座の数寄屋橋交差点をデモ行進!都会にサーフボードはインパクト大!
でも、そう簡単に本格稼働が中止するわけでもなく、もともと陸は得意でない人たちが、慣れない堅苦しい集会を重ねるごとに、ちょっとBurn Out していくのが、みんななんとなく感じはじめていた。一生懸命やっているのに報われない、これってどこのNGOや環境保護団体が抱える悩みですね。
だから、どうせやるなら、
サーフライダースタイルで
自分たちらしい
問題提起の仕方
啓蒙の仕方
があるんじゃないかと思って
原点回帰。
この企画を思いついた。
【母なる海は母が守ろう】
地球の70%は海。
海は、すべての生命の源。
海は母なる存在。
海がなければ、森も緑も命も存在しない。
まさに、No Blue. No Green.
それなのに、経済優先、効率化優先で、オトコたちは、放射性物質という核のゴミを海に捨てようとしている。
こうなったら、母なる海は母である女性が守らなくっちゃ!
企画書はこちらからダウンロードできます
ということで
女性らしく
海好きらしく
サーファーらしく
参議院会館で署名を提出してきましたよ。
サーフボードに書かれたメッセージと署名は残念ながら受け取ってもらえませんでしたが(意味不明な理由で)、追加分の署名16,657筆(2008年1月の提出済みとあわせると合計48,637筆)を渡してきました。
いままでの集会と差別化して、女性がこんなにも問題意識を持っているということを、ちゃんと役人の方にも受け止めて、わかってもらうために、ふざけてるわけじゃなく、神聖な意味合いと真剣な想いをこめて、共鳴してくれたプロのフラダンサーにも来てもらい、踊ってもらったりもした。
ちなみに、レイをかけて前に座っていらっしゃるのが各省庁の役人さんたち。レイも、この会が、喧嘩ではなく、対話となるよう、和やかな雰囲気づくりのために贈呈したもの。悪ふざけと思われたかもしれないけど、女性はみな真剣な表情だったので、それなりに真意は伝わったと思います。
お互いの主張、立場が違う以上
言葉の揚げ足取りになってしまって
なんら進展のない話し合いなんです。
どの言葉も印象に残らない。
ただ、今回は平日の昼間だというのに、40名ぐらいの方が集まってくださり(その多くは女性)
暗く喧々諤々なりがちなこの手の集会が
ちょっとは和らいで
落ち着いて話ができたように思います。
少なくとも、こういう反対運動系はいままでなかったと思うので
印象に残ったはず!
それが狙いなわけです。
当日の様子は、SFJのウェブサイト及び写真、サーフ系メディア、参加してくれた川田龍平議員のブログ、福島みずほ議員のブログ、社民党の動画でチェックしてみてください。
企画したサーファーガールたち本人は、煮え切らない意味不明な役人回答に(やっぱり)途中イライラしながらも、終始、楽しく、自分たちらしく振る舞えたように思います。
今後のSFJの活動については、これからまたみんなで考えていきますが、とりあえず、みんなお疲れ様でした!
これからもみんなで大好きな海を守っていこうね。
NO BLUE
NO GREEN