今年2月の未来合宿で考えた、greenz villageのコンセプトに
オフィスフォレストリー
という考え方がうまれた。
聞きなれない言葉ですが、
農業(Agriculture)と林業(Forestry)を組み合わせる自然共生型の農法、アグロフォレストリーという考え方と
住宅(House)と樹木(Forestry)が同じ場所に同時に成立する、ハウスフォレストリーという考え方にインスピレーションを受けてつくった造語です。
21世紀型のグリーンエコノミーの実現を目指すgreenzでは、サステナブルなビジネスのアイディアを常に求め、”THINK OUT OF THE BOX ” = クリエイティビティの進化(深化)こそ、持続可能な社会を創ると考えています。
そのためには、コンクリートジャングルの中で、空調のきいた無機質なビルの中で考えるより、時には自然の中でインスピレーションが沸くこともあるはずです。実際、私は、サーフィン中に、ビジネスアイディアがふっと天から降りてくることもしばしば!
私の個人的なビジネスアドバイザーであり、BC州(ブリティッシュ・コロンビア/カナダ)を拠点に活動する、クリエイティブ集団、IlluminatedのファウンダーJosh Shoreと相棒の天才ウェブデザイナー・プログラマーAnson Phongのオフィスは、まさに森の中!!
All Images Courtsey of Anson Phong.
森の中で会議中?
みんなで森の中を散歩することも多いとか
自然からインスピレーションを得て、創り出されたビジネスアイディアは、実は既にたくさん存在している。バイオミミクリーと呼ばれる分野だ。
バイオ」は生物や生命、「ミミクリー」は真似をする意味のミミックという言葉で、その2つの単語をあわせた言葉です。つまり、生物や生態系を徹底的に観察・研究し、その構造を学ぶことによって、人類の科学を開発・発展させようとすることです。たとえば、500年以上前にレオナルド・ダ・ヴィンチは、トンボが空中停止する様子にヒントを得てヘリコプターの原理をスケッチしたといわれているし、記憶に新しい北京オリンピックで物議をよんだあのスピード社の水着もサメの皮膚の構造を研究した結果として生まれた商品で、このほか成果もたくさんあります。
ビジネス界の事例でいえば、いまやサステナブルカンパニーの代表格Interface IncやSeventh Generationは、いち早くバイオミミクリーをビジネス戦略に取り入れて、廃棄物やCO2を大幅に削減し、環境負荷を下げ、ひいては業績UP、顧客満足度UPを実現した企業として有名です。
バイオミミクリーでは、ひとつの植物や動物を見るのではなく、それらが生息する自然の生態系(システム)を全体として捉えているのがポイントです。グローバルな環境問題を解決するにあたって、小さな取り組みをコツコツしていくことも大事だけど、それより未来社会のグラウンドデザインをどう描くかということに、バイオミミクリーが提唱するホリスティックな視点が活用できそうです。
自然界から学び、自然界を見習い、自然を守る人々を育てることが、より健康でよりサステナブルな社会につながるその理由については、greenz のコチラの記事を参考にしてほしいのだが、ITが発達した現代社会では(特に私たちのような仕事は)、PCとネット環境さえあれば、別に毎日都会にいなくても十分仕事ができると考えている。むしろ、通勤電車に乗らなくてもいいので、ストレスがだいぶ減るから健康的かも!最近では、私たちの周りでも、半農半X的な暮らしを目指して、田舎に移住して自身の個性や能力、特技を活かして社会貢献するクリエイターやアーティストが本当に増えている。
先日のエコビレッジ国際会議で、鎌倉山に拠点を移したクリエイティブユニット生意気とのトークセッションにおいても、自然の中にいることで発揮されるアーティストのクリエイティビティをいくつか事例紹介しました。想像力(創造力)が必要とされるアーティストやデザイナーにとって情報過多な都会から自然への回帰は必然的な流れかもしれません。(当日のプレゼン資料はコチラからどうぞ。)
田舎に引っ越して、完全に東京の暮らしから足を洗って、情報から隔離された、自分たちだけがハッピーな自給自足の農的暮らしを完成させることが目的ではなく、greenz villageで実現したいのは、サステナブルな暮らしをつくるために必要なマインドとアイディアを鍛えられる場所、そしてそこで生まれたアイディアを、最先端のテクノロジーやウェブリテラシー、デザイン思考をベースに、カタチにできるリアルな場所。新しいワークスタイルだったり、人としての生き方、サステナブルなコミュニティのあり方として、世界に発信力のある場所を創りたいと思っています。
サステナブルなアイディアが生まれる森の中のオフィス = オフィスフォレストリー
これからの発展に乞うご期待!
Joshのオフィスも今年遊びに行きたいなと思っているのですが、YOSHが見つけれくれた、コチラのもイメージに近いかも。