くりもとミレニアムシティのガラスハウス

greenz villageの構想は、(いまのところ)都心から1時間半程度でいけちゃう房総半島。

太平洋に突き出した千葉県・房総半島は、海、山、川、田園の美しい自然環境に恵まれ、、冬は暖かく夏は涼しい気候ですごしやすい。生物多様性ちば県戦略なんかもあったりして、古くから農業・漁業・園芸業などがさかん。

そして、もちろん!一年を通してコンスタントに波がたつサーフポイントもたくさん!

千葉県生まれ、千葉県育ちの私にとって、千葉はなじみが深い。
それに、毎週、波乗りのために訪れる房総半島の海岸沿いの土地勘はけっこうあったりする。

だけど、greenzのみんなにとって、千葉は未知の土地のよう。

そんなわけで、まずは千葉に慣れ親しもう!現場を見よう!地元の人と仲良くなろう!ってことで、昨年から千葉ツアーを行っています。

第1回は、成田空港近くにある有機農家、石井さんの畑、とgreenz village番長の彩が現在住む、いすみ市のブラウンズフィールドを見学。その時の写真は、コチラからどうぞ。

まだまだ残暑厳しい9月。石井さんの畑では、太陽をいっぱい浴びた野菜たちが元気にすくすく育っていました。ちなみに、石井さんのお野菜は、lounge greenz のあるスペイン風居酒屋「おまもり」で食べることができますよ。

そして、第2回は、極寒の2月。

行き先は、千葉県香取市。

ココ ↓

まず訪れたのが、エコプロダクツ事務局長の長谷川研二さんの古民家別荘。

長い間、住み手がいなく、築100年以上と言われているだけあって、室内はご覧のとおり。住める状況じゃ、ありません。

電気は通っていますが、ガス・水道はひいていないため、長谷川さんいわく、

孤独を楽しみにくる週末の秘密基地

みたいなものだとか!。

長谷川さんが数年前購入したときの条件は、視界を遮るものがないこと、まわりに家がないこと。

目の前は、田んぼ。昔は、谷地だったそうで、風が吹き抜けていきそうな、時間の流れが本当に時間が止まったような、「気」のいい場所でした。隣の家は、1キロぐらい先にみえたかな。


中央にいる緑のダウンを来ているのが長谷川さん

続いて向かった先は、1泊2日のワークショップがあるという、くりもとミレニアムシティ。2003年12月にオープンした有機農場に建つおためし別荘・農場サロンとしてのエコビレッジです。

都市と農地と森林を融合させるという、ミレニアムシティの主要なコンセプトを具体的に表わし、ネットワークト都市のさきがけとなっているのがくりもとミレニアムシティ。そのユニークな建築スタイルは、国内外の雑誌などでもよく取り上げられていますね。

もともと、2001年11月に最初のアイデアが生まれ、そのアイデアをもとに事業を組み立て、参加者の募集をはじめたのが2002年2月。その後、数回にわたる現地ワークショップで参加者を募り、2003年5月に着工し、同年12月にオープン。土地は、地主であり有機の養鶏場を経営しながら千葉県農業協会の元会長を務められていた旭愛農生産組合の大松秀雄さん(あとで登場します)の理解のもと、500坪を借りているそう。管理運営は、くりもとミレニアムシティに隣接する、10000坪を超える有機農場、くりもと地球村がおこなっています。

くりもとミレニアムシティの構成は、キッチンやダイニング、バス、トイレなどのコモンスペースと、寝室となるCOYAとよばれる一坪別荘からなっている。COYAは、礼金325000円+消費税と月々の家賃6000円で誰でもオーナーになれます。現在、3棟の空きがあるとか!


キッチンがあるコモンスペースの様子


今回は、空いているKOYAに寝袋+電気毛布でお泊まりしました。明け方、氷点下になり、激寒っ!でした・・

ミレニアムシティについて説明する代表理事の井口さん。

こちらの模型は、井口さんともう一家族が定住予定の『海を望む丘の上のエコビレッジ、旭ミレニアムシティ』に建設予定のエコハウス。台風スウェルのとき、めちゃくちゃいい波が入る屏風ヶ浦を見下ろす丘にあります。

*ミレニアムシティについてもっと知りたいという方は、代表理事の井口さんのこちらのお話をどうぞ。

くりもと地球村の循環農法畑で、ニンジン掘りもやりました。

ここを管理する、佐藤さんは、有機循環農法で知られる赤嶺勝人氏の御弟子さんだそうです。

私も勉強中ですが、赤嶺さんが提唱する循環農法とは、

草を敵視しない(神草さま)
虫を敵視しない(神虫さま)
菌を大事に(神菌さま・完熟堆肥)

が基本となっている。

とうぜん、無農薬・無化学肥料・完熟堆肥

また、赤嶺さんいわく、「手を抜くことを考えてやっている」ので、畑に生えている雑草はそのままにして、土にかえすことで、土づくりを行っている。

というわけで、ただの草むらに見えるかもしれませんが、実はニンジン畑!

草の中からニンジンの葉を捜し、その回りを移植ベラで掘ります。

とれたてをかじってみると、みずみずしくて、超・あっま~い!!
ザクザク掘ってしまいました。


Photo by くりもとミレニアムシティ 

前述の大松さんの養鶏所も見学にいき、お話を伺いました。


写真右、大松秀雄さん。百姓3代目

大松さんは、、いろんなことを研究されていて、60代後半ですが、とてもバイタリティあふれる方で、アメリカ、ロシア、ルーマニア、スリランカの農家を積極的にまわって、ネットワーク型農業を推進している、オープンで、グローカルなお百姓さんでした。卵に対する想い、有機農業にかける情熱、食の安全に対する考え方、などとってもためになるお話を、わかりやすく、外国人ばりのボディーランゲージとオバマばりのリピート話術に、そのチャーミングな人柄にみんな大松ファンになってしまいました。今回は、女性の参加者がいつもより多かったこともあって、(井口さんいわく)大松さんはいつになく上機嫌で、おしゃべりが止まらなかったようです。お土産に、greenzは、段ボールいっぱいに入った卵(200個ぐらい?)、いただきました!


鶏の食べる餌(Non-GMOのとうもろこしのみ)や、鶏がいつも元気でいられるように配慮されたオープンな鶏舎でつくられた卵は、黄身の色が鮮やかで、白身もぷるるんと弾力があり、生玉子として3週間はいけるようです!それだけ新鮮ってこと!

北海道モシリトイファームの有機黒豆をつかった味噌づくりも体験。

90キロの黒豆を前日夜から茹で、みんなでつぶし、麹と塩とまぜる。
お土産に3キロもらいました。
食べごろは、発酵によりますが、2ヶ月後ぐらいかな?


Photo by くりもとミレニアムシティ 

なんやかんやと盛りだくさんの2日間でした。

鎌倉の興奮冷めやらぬまま、やってきた千葉。

合宿を終えたことで、みんなの中でも具体的なイメージがふつふつとわいてきたようです!

素敵な場所で、素敵な仲間たちと一緒に、今回もまた夢を語り合いました。

一歩ずつ、カタチにしていけたらいいな。

ひとりで見る夢はただの夢。
みんなで見る夢は現実になる

オノ・ヨーコ