前回のコロナ情勢のブログ更新からまただいぶ日が経ってしまいました。

4ヶ月経ったいま、バイロンベイは感染者数に至っては、それほど増えることなく、
爆発的なコミュニティ感染は免れたようですが、スクールホリデーシーズン、町は観光客で賑わい、
ホットスポットにならないことを願います。

いまとなっては、あの、人がほとんどいない海が懐かしい。

 

それにしても、ロックダウン中の海は、ほんとうに、きれいだったなあ。
まるで海が生き返ったかのように、透明度は高く、魚もたくさん。

岸からほんの数メートルの浅瀬で。水泳用のフツーのゴーグルで泳ぐだけで、こんなにたくさん。

ロックダウン最中に迎えた42歳の誕生日は、ビーチで朝日がのぼるのを見てから
まだ人気のいない朝方に、友達数人と朝ごはんビーチピクニック。
彼はまだシドーにいてお母さんの看病中でバイロンにいないこともあって、
ガールズたちにこっそり祝ってもらった。

その後は、そのままシュノーケリングへ。
ロックダウン中でも、外出して、運動できることのありがたさ、
綺麗な海や自然が身近にあることのありがたさ。
ここに住むことを決めて、暮らしていくのに当然お金はかかるものだけども、
あるがままの自然はフリーでみんなのもの、お金じゃ買えない幸福感と充足感がここにはある。

ちなみに、ロックダウン中は、波がめちゃくちゃよくて
まだサーフィンも許可されていたから、毎日のようにサーフィンしてました。
ヨガもオンラインで毎日トレーニングしてたし、コアを鍛え直し、サーフィンも上達した気分。

そして、バースデーから1週間たった週末、
2ヶ月半ぶりに彼が戻ってきたーー。
長かったー。寂しかったーー。コロナで遠距離恋愛を余儀なくされている方、お気持ち察しします。

お義母さんの介護で心身ともに疲れ切っていた彼だけど、
都会のアパートから、森の中の小さなキャラバンに帰ってこれて
ほっとしたのも束の間。住み慣れたこのタイニーハウスを出なきゃいけないという、オーナーからの通達。

事情はいろいろあるのだけど、まあ簡単に言えば、このコミュニティーには7世帯あって、それぞれの所有者以外の
居住は今後認めないというコミュニティーのルール(つまり第3者への賃貸は原則禁止)の見直しがあり、
私たちはもともと友達の土地のキャラバンを借りていたという立場のため、
私たちも新居を探さなくてならなくなりました。

だいぶ以前のブログにも書いたけど、ここ数年、
ますますバイロンベイの家賃は高騰し、不動産は右肩上がりで数億円物件はざら、お金持ち、投資家、
クリス・ヘムズワース、マット・デイモンなどのハリウッドセレブの移住者も増え、
圧倒的な賃貸住宅の不足で、いいお部屋を探すのも至難の技です。

彼は、バイロンベイに住んで13年ぐらい。その間、50回程度は引越ししたと言います(笑)
私も、2015年に来て以来、8回目の引越し。

幸い、コロナショックのおかげで、町に溢れかえるAirBnB向けの物件は当面は全て貸出できないから
中期レンタルとして出回っているものの、年内にまたAirBnBが再開したら、また一から家探ししないと
いけない、という面倒な事態になるので、できれば、長期で腰を落ち着けられる、しかも良心的な家賃で、
自然の中の物件がないものか、と贅沢な希望を胸に、数件見て回りました。

どれもしっくりこなくて、今更、シェアハウスもなあ、と長期戦で見つけるかと検討し始めていた矢先、
海で出会ったご近所さんが電話をくれて、彼が前住んでいたステューディオが
空いているとのこと!しかも、同じブロークンヘッドのエリア。

これは!と期待を胸に、早速、内見。
椰子の木が茂る20エーカーの土地に立つ、大きなおうちの1階部分がそのステューディオ。

 

ベッドルームにリビング、キッチンエリア、
そして、バストイレ(当たり前か)が室内に!!

森の中にあったキャラバンとはまた違ったパノラミックな自然の風景。

2階部分に住むオーナーは定年した老夫婦で、のんびり穏やかな人たち。1995年にこの土地を購入したという。
その場で即決、新居が見つかりましたー。
やっぱり、友達の紹介で、というのが一番手堅い。

ちなみに、敷金もなく、契約書もなく、家賃は破格の週300ドル(一人150ドル)
しかも、太陽光、雨水タンクのため、光熱費はゼロ。なんともありがたやー。

唯一の難点は、木造家屋の1階部分のため、室内は火器厳禁ということで
キッチンはガスコンロではなく、簡易的な電気コンロのみ。

料理好きの私たちとしては、ガスとオーブンにこだわりたいところだけど、
他が高ポイントのため、そこは妥協。外にガスキッチンを設ければいいだけの話し。

ということで、早速、引越し準備。
キャラバンにはモノはないものの、引越しってやっぱり面倒臭い。

一番大変だったのは、このコンクリートの置き物たちの移動かな。
この子たち、結構重たいの!これ、彼が趣味で集めはじめて、気がついたらこんなに(笑)

お互い別に倉庫を借りていたのでそこから荷物を出し、私の倉庫は引き払って、
彼の倉庫一つに統合。彼がほとんど家具を倉庫に保管していたので、家具や家電は
ほとんど購入する必要はなく、いい感じのインテリアに仕上がりました。

キャラバンのミニマムでコンパクトさも大好きだったけど、
やっぱり、少しゆとりがあるのって、いい。

  ←キャラバンキッチン

室内でヨガもできるし、雨が降っている時に濡れずにトイレに行けるし(笑)
私が早く寝ても、彼は隣のリビングで起きていられるし。
隙間風もないから、室内あったかいし、
蛇やネズミの侵入もないし、
サイクロンが来ても、静かで家も揺れないし、
フツーのおうちってこんなにも安心で、快適だったってこと、すっかり忘れてた。

キャラバンでの同棲、1年半、よく頑張ったなあ。
過ごした大半の時間は、とっても快適で、居心地も最高だった。

 

大自然と身近にあった住まいは、一歩外に出れば、開放感抜群。
自由に森を散策できたし、住人以外はいないから車の音も、
人の話し声も、その他の雑音も全くない。

   

おまけにインターネットもなかったし(母屋に行けばWIFIは繋がった)
携帯の電波も悪いから、雑念に誘惑されず、ゆったり静かに過ごすにはぴったり

聞こえるのは、鳥の鳴き声だけ.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きっと、今のご時世、自分から積極的に、意識して、そういう自然の中に出かけたり
どこか秘境か島にでもホリデーにでもいかない限り、現代人が完全にデジタルデトックスするのは
難しくなっちゃった。

おかしな話だけど、いつも携帯やネット環境が身近にあるのは
便利なようで、大切な何かを忘れてしまう気がする。
自然とのつながり、人とのリアルなつながり、自分とのつながり。

キャラバン暮らしが教えてくれたことはいっぱいあった。コロナで自宅待機、彼もいないから一人での時間もすごくあったけど、
自然の中にいるだけで、不思議と穏やかに、静かにグラウンディングができた。

コミュニティマガジンPARASIDO にキャラバン暮らしを取材、撮影してもらった記事と写真は、大切な宝ものになった。

離れるのは寂しかったけど、新居で暮らしもまた作っていくのも楽しみ。
ちなみに、椰子の木、パームがたくさんある、どこか南国の雰囲気があるので
新居は、「パームコテージ」と名付けました。

大好きなブロークンヘッドのエリアに変わらずに住めるのも有り難いし、
2011年に初めてこの土地に来て以来、やっぱりご縁があるのかも。

豊かな森の緑に、微かに聞こえる海の音にとっても癒され、心が休まる。

早速、シンプルすぎる味気ないキッチンにアクセントにと、便利なスパイス棚をDIY。
こういう時、ささっと作業のできちゃうカーペンターの彼は最高。

その間、私は、職場からもらってきた発泡スチロールの箱をペイントして
ハーブボックスにアップサイクル。今後、コンポストシステムを作って畑もやる予定です。

キャラバンよりは少し広めのお家に引越ししたけども、
キャラバン暮らしのように、無駄なく、無理なく、
大地に近く、シンプルに、ミニマムな暮らしをこれからも心がけていきたい。
また新しいDIYプロジェクトを始めたらシェアしますね。

お部屋のテーマは、パシフィック&レトロヴィンテージなイメージ。

   

最後に、バイロンベイの近況をお知らせします。

現在、バイロンのお店もほとんど営業再開をしているけど、
どこもソーシャルディスタンスのため入店者数を規制しています。
私の職場のBAYLEAF CAFEもこの時期なら長蛇の列、大賑わいだけど、75%の着席数のため、
死ぬほど忙しくないので助かっています。レストラン再オープンに伴い、シフトも週2日から週3日に。
もう、そんなにあくせく働くのに慣れていないから、週3日でもクタクタです(笑)
まあ、それでも、結構忙しいから、朝6時から大体夕方4時、時には5時まで一日10時間以上の立ちっぱなし
業務はカラダにきますね、なんせ、もういい歳ですから。

それにしても、コロナで多くの飲食店(のみならずあらゆるサービス業)が大打撃を受ける中、
BAYLEAFは敏腕でフレキシブルな経営陣のおかげで、なんとか見事危機を乗り越え、
営業再開に漕ぎ着けました。

誰もが経験したことのない、前代未聞の混沌とした時世の中、いち早くビジネス戦略を考え直し、
新しいアイディアをどんどん取り入れ、従業員を雇用し続けた。

元々あったテイクアウト部門のメニューを拡大し、真空パックや瓶詰めして日持ちする
カレーやラザニア、スープなどのディナーメニューアイテムを投入し、
外出が自粛されていた時期はホームデリバリーもし、
毎週金曜は、自宅でシェフの味を、というコンセプトで
毎回料理のテーマを決めて、前菜、メイン、デザートの3コースディナーを
$50と良心的な価格で提供。

メキシカン、ギリシャ、中華、タイ、イタリアン、地中海風、など各国の
郷土料理をテーマにしたメニューは、うちのシェフ達のアイディアで
いちから全て、手作りで、どれも本当に手がこんでいて美味しかったー。

いつもは決まったメニューで仕込みをするルーティンワークから、
クリエイティブに料理できるチャレンジと機会を与えられて、みんなやる気に
満ちていたみたい。やっぱり、目的や使命、やりがいって大事。

ちなみに、メルボルンでは第2波がいままた猛威をふるい、
またロックダウンに陥っています。

「もう終わったと思っていた」と、オーストラリアでは誰も胸を下ろし、
安心していた矢先の出来事。

その感染者数は、爆発的にふえ、コミュニティ感染の怖さを物語っています。
先日、東京にいる母が「一番の感染増加数だった」と言っていました。
まだまだ不安が尽きない、心配は続きますが、とりあえず、新しい住まいも見つかって
仕事もあって、健康でいられることに日々感謝です。