2ヶ月もブログを放置してしまいました。

「日本に帰国していないと思ってた」といまだに言われますが、
報告遅れてごめんなさい!ちゃんと予定通り3ヶ月でオーストラリア
からは4月上旬に帰国しましたよ。

旅の余韻に浸る暇もなく、33歳になり、5月病になることもなく
(そんなキャラじゃないけど)、10年連れ添ったパートナーの
由和と別れ、8年間一緒に暮らした新浦安のマンション(震災から2ヶ月後
たっても液状化現状の爪痕はひどく)から、いすみの森の中へ
完全移住をして、サーフライダーの事務局長として正式にフルタイムで
稼働しはじめて、IRIE CAFEも夏に向けて準備をはじめ、
気がついたら、あっという間に6月後半。はやい、はやすぎる!

オーストラリアから帰国して、いろんな変化があって、
原発のことや放射能汚染のこと、
新しい仕事のこと、暮らしのこと
いろんなことが頭の中でぐるんぐるんして
約2ヶ月、海から遠ざかっていました。

かわりに、ヨガは日々鍛錬しているものの、
海に入らないと活力がわいてこない
ことに改めて気がつかされる毎日です。

詳しくなりたくないのに放射能汚染のことが
どうしても耳に入ってきてしまうし、
かといって、「自分の身は自分で守らなきゃ」的
時代の風潮から、情報収集だけは怠りたくないと
思って、インターネットにかじりついて、その情報
に一喜一憂している自分がいたり。

何を信じればいいのか、全てを信じない方がいいのか。

ガイガーカウンターを借りて、家の周りの放射能線量を
はかって、値が低かったことにホッとしたものの、
線量の種類まではわからないし、それが明日はどうなっているのか
累積して今後庭の菜園の土はどうなるのか、
細かいことまでは調べるすべもない。

いっそ、深く考えずに、「もうどうしようもないじゃん」
といって受け入れた方がどんなに楽か。

だからといって、いま何もしないのか、っていうのも違う。
いまこそ市民運動を盛り上げなくてどうする!
といって、各地では脱原発運動、再生可能エネルギー
へのシフト(エネシフ)がいっそう活発になっていて、
動いている仲間もいっぱいいるし、受信メールボックスは
公私問わず、そんな内容であふれている。

じゃあ、いま、自分は何をすべきなのか。
どうあるべきなのか。

その答えはいつの時代だって簡単には出ないものだけど
目指すべきものだけは見失わないでいたい。

そのために、拠りどころとなる価値観と感覚をぶれずにもって
感性を磨いていきたい。結局、いままでも、これからも
頼りになるのは自分の感だと、直感的に思う。
サーファーなら、その野生の感には従った方がいい。

そのために、大量の情報と消費で思考麻痺に陥りやすい
都会ではなくて、五感が研ぎすまされて、自分が自分らしく、
心地いいと思える場所に根を下ろし、地に足をつけた暮らしを
ゼロから、丁寧につくっていくことが重要だと思って
森の中へお引っ越しした。

朝起きて、ベッドルームのカーテンを開けて
朝一番に目にする景色。

目下の感心事は、ガーデニングと野菜づくり。
日当りの悪い我が家の庭をどうデザインしたらかわいくなるか
とおもって、買う本も、趣味の園芸とか・・。おじいちゃんか!(笑)

車通りも少ないこのあたりは日中でも
聞こえるのは鳥のさえずりや虫の声だけってこともある。
ときどき、庭に蛇もでたり。この時期は室内はカビと蟻と格闘。

森にこもってばかりいるのはよくないけど
週の1日ぐらい、できれば静寂を楽しむ余裕をもっていたい。
木々のかおりを鼻で感じて、細胞の浄化を行いたい。
どこか、オーストラリアでの暮らしを思い出させてくれる
この家にかえってくると、ホッとする。


外国人が設計しただけあって、玄関という玄関がない。リビングの引窓が入り口です

仕事やサーフィンを通じてたくさんの国を旅してきたけど
どこに行ったって結局AWAYな感じは抜けない。

オーストラリアに3ヶ月滞在して気がついたことは
自分のHOMEをつくりたい、とおもった。

一生のんきに旅人気分でいるつもりはないけど(できることならいたいけど!)
帰るHOMEがあってこそ、また旅に出かけられる。

東京で生まれて、親戚もほぼ首都圏内、都会でずっと暮らしてきた
私にとって、ほんとうに、HOMEと呼べるような場所は、いままでなかった。
それは、ただそこに居る、帰る、という場所としての物質的な機能だけで
はなくて、地域のために何かをするとか、地域の人とコミュニティを
つくっていくとか、結果的によりよい社会をつくっていく精神的、本質的な
つながりのある場所としてのHOME。みんながいつもココロの拠り所にできて、
いつでも帰ることのできるHOME。

そんなHOMEを自分もつくっていきたい、
と強く感じて、オーストラリアから帰国した。

それは、一カ所のHOMEにずーっと定住することかもしれないし、
世界中にHOMEとよべる場所をネットワークして、ノマド的に
渡り歩くことかもしれない。

そのときの暮らしや家族構成、職業、趣味、はたまた
社会状況(震災とか)にあわせてかわってくるものだと思うから、
HOMEの定義、価値観は人それぞれ柔軟であっていい

ゼロから何かをつくったり、はじめての土地でのHOMEという
場づくりに、不安やドキドキはつきもの。

でも、結局何をどうやったって、
目指すべき方向が見えていれば
たどり着く場所は同じ。
その船旅を分かち合える仲間がいれば、なお最高。

30代になって、同じ未来を夢見ている仲間たちは
不思議と同じことをはじめていたりする。

greenzjp も念願のスクール事業を始めたし、
湘南では小野寺愛ちゃんが海のようちえんを、
高知ではハワイから帰国したばかりの内野加奈子ちゃんがTOSAYAMA ACADEMYを、
沖縄では荒木汰久治くんが海と自然の楽しみ方を教えてくれるプログラムを
房総では、IRIE CAFEのメンバーたちと新しいビーチカルチャーとライフスタイルを

つくろうとがんばっている。

*IRIE CAFEで汰久治くんと行ったiSUP(スタンドアップパドル)体験会
は、自分がやりたいと思い描いていたことがぎゅっと詰まった濃厚な
一日となりました。当日の様子は、コチラのブログと下記の映像をどうぞ


汰久治くん、IRIE CAFEの最高のPVになりました。どうもありがとう!

*実はこの日が帰国以来、初めての海。やっぱり、最高に気持ちよかった!

みんな、巡り巡って、やっていることが似てきていること自体、
偶然ではなくて、みんながずっと思い描いてきたこと
歩いてきた道がいまにつながっているのだと思うと、ゼロから、
いまから何かをはじめるのだって、数年(いや数ヶ月後?)
たてば、カタチになっていってるんだろうあ。

房総でのゼロスタート。

わずかにあった貯金もほとんど使い果たし
いままで以上に完全フリーなシングルになって
暮らしも、仕事も、人生も、文字通りゼロからの設計が
可能といえば可能。

それをチャンスと見るか、アンラッキーと見るか。

でも、自分でたどってきた道で蒔いきた種だから
自分の決断がいつか花咲くと自信をもって前に進んでいきたい。

HOMEと思える場づくりと、それをみんなのHOMEと
つなげていくこと。

いままで支えてくれた家族や友達が
気づかせてくれた大切なことや
これから出会う全ての人に感謝の気持ちを忘れず、
焦らず、ゆっくりと
いらないものをそぎ落として、
シンプルに、自分にできることから
やっていきたいと思います。