あたりに梅の花が咲き、春の気配を感じさせるような房総半島。
雲ひとつない晴天に恵まれた1月の週末、 【グリーンズ森の家】体験ツアーに、東京から2人の大学生が参加してくれたました。

今回の参加者は、東京造形大学に通う白木彩智(さち)ちゃんと吉田尚加(なおか)ちゃん。


白木彩智ちゃん(写真左)と吉田尚加ちゃん(写真右)

心配された前夜の雨はあがり、翌朝は雲ひとつない澄みきった空と少しひんやりとした空気がなんとも気持ちのいい、最高の天気に恵まれました。

このツアーでは、森の家をはじめ、周辺の自然環境をのんびり見てまわって、そこにある暮らしを感じてもらう、ということが主な目的なので、ツアーというほどの大したプランはありませんが(もちろんご要望があれば可能な限りご案内いたします!)、二人と一緒に過ごした2日間の様子を振りかえってみたいと思います。

初日の昼過ぎに二人を長者町駅でピックアップした後に向かったのは、いわずと知れたブラウンズフィールド。私も毎年田植えでお世話になっていたり、友人もここでWWOOFER(農業研修生)として共同生活をしていたり、いつ行っても気持ちのいい時間が流れる大好きな場所です。ジムでトレーナーとしてバイトをするさちちゃんは、食生活にも気を使い、普段は自炊派。最近マクロビオティックに注目しているのだそう。でも、マクロビスイーツは初体験だったようで、なおかちゃんと大興奮!ボリュームたっぷりのランチプレートの後でも、やっぱり女の子は甘いモノには目がありません。この日は、イチゴの豆乳タルトと濃厚チョコタルトをチョイス。

自分の意見をしっかりと持ち、話すととても落ち着いている二人も、ツリーハウスを目の前に大はしゃぎ。好奇心旺盛で、普段から刺激と学びを求めて、学校外のフィールドでも積極的に活動しているようです。将来が楽しみですね。

その後は、森の家がある中滝に戻って、森の中を散策したり、中滝アートヴィレッジの施設をご案内したり。とにかく、ゆったり、のんびりと。

夕食は、地元で採れた食材をベースに、

・グリル野菜のバーニャカウダ
・ひよこ豆のチリコンカルネ(ソイミート)
・タコのマリネ
・松の実のパスタジェノベーゼ

をつくり、みんなでおいしく頂きました。

その後は、寺田本家のおいしい日本酒を片手に、薪ストーブの火を見ながら、人生について、暮らしについて、恋愛について・・・おしゃべりは尽きません。

「自分には何ができるんだろう」
「自分は何がしたいんだろう」
「自分は何をすべきなんだろう」

未来を担う大学生の彼女たちから、そんな問いかけがありました。
でも、それは、大学生であろうと、彼女たちから見れば立派な大人(?)に見える私たち社会人であろうと、誰もが抱く根源的な問いかけかもしれません。いまの世の中に対する漠然とした不安を抱え、社会における自分の役割と生きる意味を模索している人はたくさんいるけど、その悩みや希望を分かち合える仲間がいるだけで、幸せなことだと思います。そして、偶然の出会いを通して、数時間前までは見ず知らずの他人同士が、こうしてそんな話ができること自体、嬉しいですね。二人の新鮮な視点や価値観を通して、私にもたくさんの学びがありました。

そして、気がつけば深夜2時過ぎ!森の家にテレビはなく、一歩外にでれば月明かりに照らされた静かな森があるだけです。特別なモノはなにもありません。でも、だからこそ、本当にゆっくりと時間の流れを感じることができ、何もしないこと、何もないことの「贅沢」を味わうことができます。

翌朝は9時朝食。
雑穀と大麦のバナナパンケーキにサラダ、コーヒーをご用意しました。
夕食に夜食のお菓子、とたくさん食べたはずなのに、若い二人は、朝からいっぱい食べてくれました。

私は、朝、このテーブルに座って、窓から差し込む太陽の光を感じながら、外に広がる景色を眺めて、のんびり食べる朝ご飯とその時間が一番好きです。一日の始まりという朝に、いつもより少し時間をかけておいしいコーヒーを淹れたり、いつもより少し手間暇かけて朝食をつくって、誰かと一緒に食べたりすると、その日が気持ちよく、ゆったりと過ごせたりします。

朝食後は、お二人を上総一ノ宮駅まで送迎してお別れです。

今回の旅で二人が見たもの、感じたこと、いろいろな人から聞いた話が彼女たち自身のエネルギーやナレッジとなって、これからの活動に生かしてもらえたら嬉しいですね。

以下は、お二人の感想レポートです。
自分の意見をしっかりもった素敵な女の子たちでした。
また会えること日が楽しみです。

森の家に遊びに来てみたい方は、お気軽にご連絡ください(詳細はコチラへ

*ちなみに、2月13日(土)には、シンガーソングライターでサーファーでもある、東田トモヒロくんのライブが中滝アートヴィレッジ内のカフェ、プリムローズで開催されますよ。要チェックのイベントです!⇒http://www.forestjam.net/schedule/category_4/fj13.html

    白木 彩智さん(大学生。グラフィックデザイン専攻)

★森の家に来たきっかけ
持続可能な暮らしに興味があって、たどりついたのがgreenzのホームページで、そこでこの企画を知りました。

★感想
マクロビのランチがすごくおいしかったです。周りの景色も見晴らしがよく、自然いっぱいで気持ちよかったです。実際に自分たちで持続可能な生活をつくっていらっしゃる方や、そこで暮らす人とお話することができて、そこで暮らす良さや生活の方法、問題について考えさせられました。とても満足しています。松原夫妻のお料理も最高でした!ありがとうございました。

★あなたにとって豊かな暮らしとは
気持ちに余裕がある暮らし
誰かを豊かにできる暮らし
自分が必要とされている暮らし

★あなたの夢
自分にしかできない、自分なりの社会貢献の仕方を見つける。クリエイティブに!

    吉田尚加さん(大学生。室内建築専攻)

★森の家に来たきっかけ
友達に誘われて

★感想
皆が笑顔。それぞれの人がそれぞれの目的で、この場所に集まっているけど、村(?)という場所のつながりと、心のどこかで大切にしているものが似ているから、互いに許しあえて、笑顔になれるのかなと思いました。意味もなくこの場所にいる人は一人もいなくて、必ず目的があってこの場所にいるわけだから出会った人、一人ひとりが印象的でした。あと、ご飯がとてもおいしかったです。ありがとうございました。

★あなたにとって豊かな暮らしとは
人と人のつながりがある場所は豊かだと思う。たまたま道で会って、立ち話をしたり、ホームパーティーに招かれたり、挨拶するだけでも、それだけで温かい気持ちになれる。環境問題とかは、それの次(二の次)な気がする。人間が協力しあわなければ、そもそも解決できないことだから。

★あなたの夢
(大学で室内建築、空間デザインを専攻していて)照明という大きなくくりはあるが、細かくは決まっていない。いまは、興味があるディスプレイデザインだったり、ファッションだったり、絵本だったりをやって、自分の幅(スキル)を広げることに一生懸命になりたい。